腰痛と圧迫骨折

明らかな怪我(転倒など)がないにもかかわらず突然背中や腰に痛みが生じて、そのうちに治るだろうと思っていたら実は「圧迫骨折」だったというケースがあります。
圧迫骨折とは、背骨を構成する“脊椎”が骨折をきたす状態を指します。
圧迫骨折は、高齢の方で特に基礎疾患の骨粗鬆症をもつ女性に多くみられます。

原因

骨粗鬆症は、骨の強度が通常よりも弱くなっている状態です。
そのため、尻餅をつく、転倒する、咳をするなどのちょっとした外力が骨に加わったことがきっかけで圧迫骨折が生じてしまいます。
また、骨粗鬆症により背骨の強度が体重を支えられない程度にまで低下してしまい、明らかな怪我がないもの関わらず自分自身の体重で背骨が潰れてしまうことでも生じます。

症状

寝返りや前かがみさえも出来ないほどの強い痛みがあります。
寝ている姿勢から起き上がろうとする瞬間に鋭い痛みがみられる体動時腰痛が特徴的です。
圧迫骨折を起こした部位は突起が飛び出したようになり、そこを叩くと痛みが増強します。

診断

レントゲンにて検査をしますが、骨折の箇所によってはレントゲンで確認できない場合があります。
その為、CT検査やMRI検査で画像検査が行われることもあります。

圧迫骨折を起こすことで日常生活動作が著しく障害され、健康的な生活を送ることが難しくなり、骨折が治っても痛みが1年以上続く場合もあります。
早い段階から専門家と相談のうえ、対策を行うことが大切です。
上記のような症状があったり「今までの腰痛と違うな」と思うことがあれば、迷わず整形外科を受診して適切な治療を行って下さい。