【解説】筋トレの効果はムキムキだけじゃない!
筋トレというと、雑誌Tarzanに出てくるマッチョや腹筋女子といったものを想像されるかと思いますが、実は筋トレの効果はそれだけではありません。
筋トレって何?
筋トレとは「無酸素運動」です。
筋肉に貯めてある糖質をエネルギー源にする運動で、短距離走や筋トレなど、筋肉に対して高い負荷を短時間に集中的にかけて行います。
瞬発的にかける負荷が大きい分、消費エネルギーも多い無酸素運動のほうが、有酸素運動よりも息が上がりやすいという特徴があります。
種類
●等尺性収縮(アイソメトリック)
関節運動を伴わない「静的」な状態での筋収縮です。
このため随意的な最大努力が可能で、この出力が抵抗となるため効率的かつ無理のかかりにくい運動形態としてトレーニングに活用されます。
また特別な道具が無くても行える簡便なトレーニングです。
但し特定の関節角度での筋力トレーニングには良くても異なる関節角度ではその効果などが表れにくい可能性があります。
<メリット>
・専用の器具・マシンを必要としないため、どこでも簡単に行える
・本人が出す力以上の負荷がないため、安全に取り組める
<デメリット>
・関節が動かないため、その意味では効果的でない
●等張性収縮アイソトニック
関節運動を伴う「動的」な状態での筋収縮です。
一定の質量の抵抗(=ダンベルなど)を負荷として与える運動です。
この運動時に筋の長さが短縮しながら収縮する(求心性収縮)運動と筋の長さが伸張しながら収縮する(遠心性収縮)運動の両方が可能であり多様な負荷運動となります。
自重やウェイトなど簡単な道具でも実施でき、負荷レベルやその運動速度も自身で選択して運動が可能なトレーニングで古くから多くのトレーニングに関する研究成果が発表されています。
<メリット>
・速度の速いトレーニング、遅いトレーニング、いずれも可能
・短縮性・伸張性、いずれのトレーニングも可能
<デメリット>
・熟練者でないとケガのリスクが高い
・しっかりと負荷をかけ安全にトレーニングするには、専用のマシンが必要
・関節の角度により負荷が変動する
効果
●筋力アップ
筋トレによって負荷をかけて、適切な休息をとることで筋肉が回復していき、その結果として筋力の向上や筋肥大などの成果が現れるのです。
●慢性疼痛の予防
運動不足や年齢に伴い筋力は低下して、慢性的な腰痛や肩こりに繋がります。
筋トレによる筋力の向上は、慢性疼痛の予防となります。
●メンタルヘルスの向上
筋トレは、ホルモンや物質の分泌を促し、脳や身体の不調を整えてくれる役割があります。
・テストステロン
骨、筋肉の成長、向上心、やる気を上げてくれます。
また、テストステロンが低いと眠りも浅いと言われており、睡眠の向上にもなります。
・セロトニン
心を落ち着かせたり、覚醒状態にして研ぎ澄ませてくれる効果があります。
また、精神的、肉体的な痛みを軽減させてくれ、多くの効能から幸せホルモンと言われています。
・ドーパミン
仕事や勉強へのヤル気に関わる重要な物質だといわれています。
特に精力的に日々の仕事に取り組むビジネスパーソンにとって大切です。
頻度と量
負荷をかけて、適切な休息をとることが重要です。
同じメニューを毎日行うと逆効果となりますので、週2回程度で2日以上空けるといいでしょう。
例)
上半身と下半身に分けて、曜日の設定をして筋トレを行う。
上半身:月曜と木曜
下半身:火曜と金曜
10回の2〜3セット